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印象操作のテクニック

見出しのみをさらっと読むとあたかも視察報告書の大部分が論文の丸写しであるかのような印象を受ける。例えば「千葉市の駅総点検」の記事では「もし」という断り書きをつけながらも「論文丸写しだけで済ましている」と認識しているようだし、「花  PIT-INN」の記事では「視察報告書も書けないような」としてほとんどを剽窃であるかのように表現している。
しかし記事にもあるように、「丸写し部分」は報告書52ページ中8ページ分である。どのような文脈でどのように引用されていたかは不明であるが、すくなくとも44ページ分は視察団のオリジナル文章であると考えられる。(当初の印象に反して)論文からほとんどコピペしてはいおしまい、というものではないであろう。「議員の感想や見解はまったく含まれていなかった」
とあるのはその引用部分についてであって、これもまた流し読みしているとあたかも報告書には全く議員の感想や見解が書かれていないかのように誤解してしまうだろう。引用部分に勝手に感想や見解を加えて改変していたらその方が問題だ。
また、「事前に断りがあるべきだ」などとどこかの教授に言わせているが、文章を書く上での引用にいちいち筆者に許可を得たり相談などしたりするものか。まるで「無断リンク禁止厨」のような愚鈍さ。毎日新聞が引用してくる統計資料は逐一発行元と話し合っているのか。馬鹿も休み休み言え。

<東京都議会>自公議員の米国視察報告書、論文ほぼ丸写し2008年10月3日 00時10分毎jp
”東京都議会の自民、公明両党の議員計9人が作成した米国視察の報告書に、日本都市計画学会(千代田区)の学会誌に掲載された論文がほぼ丸写しされていたことが、2日分かった。”

”帰国後にまとめた報告書(A4判52ページ)を共産党都議団が調査したところ、ニューヨークのまちづくりなどを説明した8ページ分が、学会誌「都市計画」の論文2本の内容と酷似しており、議員の感想や見解はまったく含まれていなかった。”
by doopylily | 2008-10-03 10:38 | 記事


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